3D-TEM reveals the dynamics of ultrastructural changes in the green alga Haematococcus pluvialis after astaxanthin accumulation
3D-TEM reveals the dynamics of ultrastructural changes in the green alga Haematococcus pluvialis after astaxanthin accumulation
S. Ota,S. Kawano
Abstract
3 はじめに 透過型電子顕微鏡は,高い分解能で細胞内の微細構造や オルガネラの形態を観察できるため,細胞生物学に不可欠 なツールとなっている.透過型電子顕微鏡を用いた観察は, 通常80–100 keVの電子線が透過できる切片の厚み(約80 nm)に限定されるため,三次元情報はそのままでは得られ ない.本稿では,ヘマトコッカス藻と呼ばれるアスタキサ ンチン産生緑藻類の研究例をもとに,連続切片を用いた立 体構築法を紹介したい. ヘマトコッカス藻は,連続光などのストレスを受ける と,シスト化しアスタキサンチンを細胞内に多量に蓄積 する.本藻のレッドシストが血のように赤い(haemat-: ギリシア語で「血赤色の」)球状細胞であることが本属名 Haematococcusの由来となっている.ヘマトコッカスの生 活環は,二本鞭毛をもつ遊泳細胞,球状細胞(緑色),ス トレス条件下で多量のアスタキサンチンを細胞内に蓄積 したレッドシストからなる(図1,Wayama et al. 2013).球 状細胞を新しい培地に植え替え,栄養が回復すると,最大 32細胞の鞭毛をもつ娘細胞に分裂し,その後,遊泳細胞 としてハッチする(図1).遊泳細胞はやがて着生し,細胞 壁をもった球状細胞になる.球状細胞はストレスがない条 件では,緑色細胞のままで少量のアスタキサンチンを蓄積 Plant Morphology vol. 27 pp 3-7 INVITED REVIEW
